近視予防について
近視の考えられる原因
形や、長さなど遺伝することが多く、親族に近視の方がいると、影響しやすいです。成長期で身長が伸びると眼球も大きくなり、近視も進行しやすくなります。また、長時間近くを見ることが多い方も近視が進みやすいです。
近視の進行を防ぐために
近くを見る時には、正しい姿勢で30cm以上離す。長時間近くを見たら、遠くのものを見て目を休めてあげることも大切です。
日常生活でも、近視が原因で、目をしかめたりしない様しっかり矯正してあげることも大切です。
近視予防についての院長からのメッセージ
近年、生活環境の変化により、近視になる人が増えています。近視は高度になるほど白内障、緑内障、網膜剥離、黄斑症などの眼病になりやすく、これらの病気により将来失明するリスクが高くなります。以前は近視の進行抑制法についての知見が少なく、効果的な方法がありませんでした。しかし近年の研究により、信頼のおける方法が見いだされてきました。当院でも、このような新しい方法を取り入れながら、子供たちの健やかな成長を助けたいと考えています。つきましては、以下のような提案をさせていただきます。
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- 1.生活環境の改善
- 近視の発症・進行はかなりの部分、生活環境やライフスタイルに依存しています。時々患者様から、近視は遺伝ではないですかと質問されることがありますが、遺伝だけではなく後天的な要素も進行に関わっています。遺伝の要素がある方は、生活環境やライフスタイルに一層気を配る必要があります。そこで、心がけとしてのライフスタイルの提案を行います。さらに、患者様のライフスタイルと環境要因の客観的評価のために、東京医科歯科大学先端近視センターにおいて効果が認められたクラウクリップ(Clouclip)という器具を用いた方法で視環境の評価を行い、改善策を提案させていただきます。詳しくはクラウクリップの項目を参照してください。
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- 2.点眼薬の使用
- 低濃度アトロピン(マイオピン)を夜1回点眼して経過観察する方法です。詳しくは低濃度アトロピンの項目を参照してください。
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- 3. オルソケラトロジー
- 夜間装用するコンタクトレンズ(OKレンズ)を用いて、近視進行の抑制を目指す方法です。就眠時に使用するものですから、衛生管理に注意が必要ですが、日中は眼鏡なしで過ごすことができます。対象は概ね軽度近視の方です。詳しくはオルソケラトロジーの項目を参照してください。
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- 4.オルソケラトロジーと点眼薬の併用
- それぞれ単独に行う場合より効果的と言われています。
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- 5.累進多焦点コンタクトレンズ
- オルソケラトロジーの対象とならない場合、累進多焦点コンタクトレンズという選択もあります。これは、普通のコンタクトレンズと同様に使用することで効果があると報告されています。詳しくは累進多焦点レンズの項目を参照してください。
なお、上記2、3、4は保険診療の対象外です。同日に保険診療(たとえばアレルギー性結膜炎)と保険外診療を行うことは健康保険診療上禁止されています。ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願い致します。